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喜びと悲しみについて
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喜びと悲しみについて

ハリール・ジブラーン(Kahlil Gibran 1883-1931)作
yuuichik 訳


そして一人の女が言った。
喜びと悲しみについて、お話しください。
彼は答えた。

喜びとは悲しみが仮面を取ったもの。
笑いさざめくその泉は、
かつて涙でしばしば満たされていたもの。
喜びと悲しみとはそういうもの。

悲しみがあなたの存在を深くえぐればえぐるほど、
その深みを満たすあなたの喜びは大きい。
うまい葡萄酒を受ける杯は、
焼物師の窯で焼きさいなまれてできたもの。
心を慰めるリュートも、
元は小刀でくり抜かれた木からできたもの。

喜びにあふれている時、
その心の奥深くを見つめれば、
あなたに喜びを与えたものが、
かつて悲しみを与えたものと同じものと気づくだろう。
悲しみに沈んでいる時、
その心を再び見つめれば、
かつて喜びを与えたもののために嘆いているのを知るだろう。


あなたがたの中には、
「喜びは悲しみよりも大きい」と言う人がいる。
あるいはまた、
「いや悲しみの方が大きい」と言う人もいる。
しかし私はこう言おう。
喜びと悲しみは分け隔てることのできないもの。
両方とも連れ添ってやって来る。
だから忘れてはならない。
一人があなたと共に食卓に着いている時、
もう一人はあなたの寝床でまどろんでいることを。

あなたは秤のようなもの。
喜びと悲しみの間に懸かっていて、
空(から)の時だけ釣り合って止まっている。
宝の持ち主がやってきて、
彼自身の金と銀を量ろうとして、
あなたを持ち上げる時、
必ずあなたの喜びと悲しみは、
あるいは高まり、あるいは低くなる。
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2014-6-5 23:04   467   16   10   0  
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投稿者 スレッド
yuuichik
投稿日時: 2014-7-6 16:15  更新日時: 2014-7-6 16:16
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 SCRAPSさん> 喜びと悲しみについて
おぉ、SCRAPSさん、お久しぶりです!
どうしているのかな?って思ってました。
私もそんなにログインしているわけではありませんが、
「その気」になった時に「できちゃった、えへ(*^^*ゞ」てな曲を
聴いて下さって、うれしかったです♪


> サミュエル・バーバーの「Adagio」のようなイメージを勝手にいだきました。

私もバーバーのその曲、大好きです。(バーバーって他の曲は知りませんがw)。
弦の使い方とか、雰囲気とか、似ているのなら嬉しいですね〜〜♪


> 高い音が雅楽のようなイメージでもあり、崇高さを感じました。

そうですね。雅楽っぽいイメージ、この曲と次の曲で共通していると思います。
この世的なところから少し離れた世界に鳴る音。
そんなイメージも求めてみました。


> でも過度さがなく節制されたところがとても品よくまとまっていて素敵ですね。

節制と品、いいですね〜。
求めたいと願いながらも、冗長になりすぎて、なかなか実現できないものです(;.;)
今回はアイデアがここまでしか浮かばなかったので、短くなりましたが、
逆に簡潔で簡素になって、良かったなと思いました。
けっこう、偶然やたまたまという(こちら側の意図とは違う)外側の要因が、
意外とうまい味付けになることも多いような気がします。
音楽も、人生も(笑)
yuuichik
投稿日時: 2014-7-6 16:06  更新日時: 2014-7-6 16:06
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 kagenさん> 喜びと悲しみについて
kagenさん、聴いて下さって、ありがとうございます♪

> やっとコメント書きました。

いえいえ、こちらこそお返事遅くなって、失礼しました〜m(__)m
なかなか「その気」にならないと取り組めないことってありますもんね♪


> 低音だけではないですが通奏音が効果的ですね。
> 水面の波紋のようなピアノがきらびやかです

通奏音に注目してくれて、うれしいです。
最初はそっちの方を即興で創り上げました。
それを元に、ピアノを散りばめてみました。
「水面の波紋」、美しい表現で表してくれて、感謝です♪


> 喜びも悲しみも人生に必要ですよね。

ですよね〜。プラスマイナスでゼロになるぐらいがちょうど良いですよね。
ただ人間うまく行ってない時には「悲しみの方が多すぎる」って思いがちですけど。
それもきっと「こやし」になると思いたいですよね。
SCRAPS
投稿日時: 2014-7-6 13:37  更新日時: 2014-7-6 13:37
ターミネーター
登録日: 2007-1-27
居住地: 宮崎市
投稿数: 1423
 Re: 喜びと悲しみについて
タイトルと合わせて、サミュエル・バーバーの「Adagio」のようなイメージを勝手にいだきました。
管(だったと思うのですが)の高い音が雅楽のようなイメージでもあり、崇高さを感じました。
でも過度さがなく節制されたところがとても品よくまとまっていて素敵ですね。
kagen
投稿日時: 2014-6-28 0:47  更新日時: 2014-6-28 0:47
登録日: 2006-1-3
居住地: 品川区
投稿数: 2461
 Re: 喜びと悲しみについて
やっとコメント書きました。

低音だけではないですが通奏音が効果的ですね。
水面の波紋のようなピアノがきらびやかです。

喜びも悲しみも人生に必要ですよね。
yuuichik
投稿日時: 2014-6-26 16:07  更新日時: 2014-6-26 16:19
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 kankanさん> 喜びと悲しみについて
kankanさん、聴いて下さって、ありがとうございます♪
お返事遅くなって、失礼しました。

> 映画のタイトルバックを感じるっす。
> 裏に物語があって、前頭葉くすぐられるっす。

おぉっ! 確かにタイトルバックっぽいですね〜。
「裏に物語が」! 大好物です(笑)
推理したり、想像したりと、前頭葉バリバリ使って、
結局ホントのことは分からないまま、眠ってしまうのが大好きです(笑)
デフォルト・モード・ネットワーク万歳♪


> 硝子のような。。。と思ったら、泉のきらめきだったっすね。

そうですね。kankanさんの言われるような硝子のような、
泉のきらめきのようなピアノの音色と響き・・・。
それだけを語るために、この曲は生まれたのかも知れません。

タイトルの詩は・・・。
それを音楽にした、というより、
同時期に生まれた「裏物語」へのオマージュです♪
kankan
投稿日時: 2014-6-18 12:06  更新日時: 2014-6-18 12:06
TheKanders
登録日: 2008-1-14
居住地:
投稿数: 2002
 Re: 喜びと悲しみについて
映画のタイトルバックを感じるっす。
裏に物語があって、前頭葉くすぐられるっす。

硝子のような。。。と思ったら、泉のきらめきだったっすね。
yuuichik
投稿日時: 2014-6-12 13:47  更新日時: 2014-6-12 13:50
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 おっぱいパンさん> 喜びと悲しみについて
C割賦おっぱいパンさん、聴いて下さって、ありがとうございます♪

> ピアノが中枢を成してる所がイイですねぇ

おぉ、ピアノ気に入っていただけましたかぁ♪
私もピアノ好きなので、けっこう中心にすえて使っちゃいます。


> でも、、、、短い。。。。w
> ま、私が言えた義理ではないですが(爆)

ホント(笑) アナタには言えない(爆爆
今回はebiva=おっぱいパンを見習って短く仕上げてみましたぁ♪
というのはウソで(笑)
出てきたインスピレーション演奏がここで終わったので、
まぁ・・・今回はこれでいいだろうと。
弦との対比のピアノの語り方と響き方だけが今回のキモだったので、
これ以上長く造り始めると、焦点がボケるのでやめておきました。


> 詩のチョイスもイイですね。どれだけの人が救われたことでしょう。

ありがとうございます☆
そうですね。むしろこの詩をUpすることに意味があったかもしれません♪
ゲスト
投稿日時: 2014-6-9 16:42  更新日時: 2014-6-9 16:42
 Re: 喜びと悲しみについて
こ、校長〜♪
素敵だわぁ。
ピアノが中枢を成してる所がイイですねぇ

でも、、、、短い。。。。w
ま、私が言えた義理ではないですが(爆)
詩のチョイスもイイですね。
どれだけの人が救われたことでしょう。

素敵な音楽、大感謝で有りまするっ😸
yuuichik
投稿日時: 2014-6-8 15:13  更新日時: 2014-6-8 15:32
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 ziziさん> 喜びと悲しみについて
ziziさん・・・、そう、ziziさんとしておきましょう!
ジジ君と書き出すと、また変態男子高生物語になっちゃうから(笑)
ziziさん、聴いて下さって、ありがとうございます♪


> おお、いつになく短い(まずそれ?)

いや、それ大事(笑)
そうなんですよぉ、お互い歳を取るとねぇ、いろいろ持続時間が短くなって。
・・・や、やめておきましょう! またジジ臭くなるから(笑)

今回は短くて、いいんです。
実際に即興部分ではここまでしか出来なかったですからね。
これ以上無理に付け加えていっても、冗長になるだけって思いましたから。


>> ハリール・ジブラーン
> しらーん...しかし良く知ってますね〜 しかも御自身で和訳を?す...凄い...

今から思えば青臭いんですが、私は学生時代、詩ばかり読んでいました。
東京神田の神保町古本屋街は、私の「庭」でした。
この詩人のことは、
1980年代当時の私の精神的な師匠であった神谷美恵子さんという
精神科医でもあり、文筆家でもあった方の著作で知りました。

実は、ジブラーンの詩をモチーフにした曲はこれまでに2曲創っていました。
苦しみについて
愛について
なので、今回の作品で第3弾となります。


> ちょっとトシもとって来た事ですし少し今ならどう感じるだろうか?

もしかしたら、GBUCでの作品発表とは、
自分がこれまでの人生で経験してきたものの総まとめを並べてきているのかも。
そんなふうにも感じます。
yuuichik
投稿日時: 2014-6-8 15:02  更新日時: 2014-6-8 15:08
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 southern_kさん> 喜びと悲しみについて
southern_kさん、聴いて下さって、ありがとうございます♪

> 重厚な響きですね.

southern_kさんのこの「ね.」というコメントをいただけると、うれしく感じます。
重厚になりましたね。
創りながら、そしてトラックで編集して造りながら、
自分でも段々と音が重くなっていくのを感じていました。
“あ、今の自分はこうした重たい響きを求めているんだな”と・・・。
自分自身の自己覚知の作業でもありました。


> しっかりとした弦の和音を土台に,
> ピアノが同じ動機で,でも形を変えながら印を付けるように鳴って行く.
> 明るさが見えたかと思えばすぐ闇が見えたり.〜〜

交響曲作品を造っていらっしゃるsouthern_kさんのようにはうまくいきませんが、
私もこんな弦楽の響きが好きで時々造ります。
その上に舞うピアノに、今回は想いを託しましたね。
そこに気づいて下さって、うれしいです♪


> 短い時間の中にたくさんのものが詰まっていますネ.

今回は「短く」しました。
これ以上、今すぐアイデアが浮かばなかったのもありましたが、
私にしてはストレートなこのアイデア部分だけで、今回はいいかな?と(笑)
もしかしたら歳なんで、意欲が持続しなくなっているのかもっっっ(^-^;)
そうかもしれないところを、「たくさんのものが詰まっていますネ.」と
ポジティブに汲み取って下さって、うれしいです☆
yuuichik
投稿日時: 2014-6-8 14:54  更新日時: 2014-6-8 16:26
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 Yukaさん> 喜びと悲しみについて
おぉ、Yukaお嬢さま♪ 聴いて下さって、うれしいです☆

> 深いですね〜…。

オリジナルの詩は、ほんと深い見方ですね。
でもかつ、澄んでいて、深く染み入りますね。

> ついつい喜びばかり求めてしまいますが、
> 悲しみがあるから喜びもあるのですね〜。

はい。
つい喜びを求めてしまうさ  人間だもの
※相田みつを『にんげんだもの』一部改編


> そしてメロディも泣いているように聞こえました。

さすがはYukaさん、深く聴き込んでくれていますね♪


> 即興で作られたのですか??

基本となったトラックの演奏は「即興」で創りました。
私の場合は「その気」になって一気に創らないと出来ないなまけ者なので。


> こんな詩が書けるような生き方ってどんなだろうなぁ〜。

詩人、画家、彫刻家であるハリール・ジブラーンはレバノンに生まれて、
少年期にアメリカに渡り、48歳の若さでニューヨークで亡くなったとのこと。
日本ではあまり知られていませんが、この詩を含む詩集『The Prophet』は、
アメリカを始め海外では有名な本だそうです。
私は学生時代に神谷美恵子女史の著作で出逢いました。


> 私じゃ、一生そんな深い生き方ができない気がします〜(笑)

深い深い人生の深みをホントは知っているであろうYukaさんなら、大丈夫です♪
yuuichik
投稿日時: 2014-6-8 14:22  更新日時: 2014-6-8 14:22
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 Kooさん> 喜びと悲しみについて
Kooさん、聴いて下さって、ありがとうございます。

> 重厚なサウンドで、なんがか海の底に沈んで行く様な映像が浮かびました。

海の底に沈んでいく・・・「何かが」・・・。
うんっ、そのイメージいただきですっ(笑)


> 説明欄にある言葉、うむうむと共感してしまう言葉です。

そうポジティブに取って下さってうれしいです。
長々とつまらない?詩を書いてしまって申し訳ないなぁと思いながらも、
コメント覧の最初に「歌詞」のように書いても変かなと思ったもので。
でもKooさんに詩の言葉が共感していただけたのなら、うれしいかぎりです♪
zizi
投稿日時: 2014-6-7 18:02  更新日時: 2014-6-7 18:02
登録日: 2008-4-25
居住地:
投稿数: 3247
 Re: 喜びと悲しみについて
おお、いつになく短い(まずそれ?)
しかし今回はいつもの透明感というよりは重厚感、
この辺りが「悲しみ」の表現でしょうか。

>ハリール・ジブラーン

しらーん...しかし良く知ってますね〜
しかも御自身で和訳を?す...凄い...
私はハズカしながら「詩」というものを
学校の授業以外で殆ど読んだ事がありません。
若い頃ちょっと見たら意味がわからなくて
放り出してしまった記憶があります(笑)

ちょっとトシもとって来た事ですし少し
今ならどう感じるだろうか?なんて柄にも無く
考えてしまいました。
southern_k
投稿日時: 2014-6-6 22:37  更新日時: 2014-6-6 22:37
エージェント=スミス
登録日: 2004-6-19
居住地:
投稿数: 745
 Re: 喜びと悲しみについて
重厚な響きですね.

しっかりとした弦の和音を土台に,ピアノが同じ動機で,でも形を変えながら印を付けるように鳴って行く.
明るさが見えたかと思えばすぐ闇が見えたり.困難な問題を提示してきたかと思えば,解決されていたり.まさに「喜びと悲しみについて」デス.
短い時間の中にたくさんのものが詰まっていますネ.
Yuka
投稿日時: 2014-6-6 19:54  更新日時: 2014-6-6 19:54
一人前
登録日: 2005-3-16
居住地:
投稿数: 132
 Re: 喜びと悲しみについて
深いですね〜…。

ついつい喜びばかり求めてしまいますが、
悲しみがあるから喜びもあるのですね〜。

そしてメロディも泣いているように聞こえました。
即興で作られたのですか??


こんな詩が書けるような生き方ってどんなだろうなぁ〜。
私じゃ、一生そんな深い生き方ができない気がします〜(笑)
岡田洲武
投稿日時: 2014-6-6 7:56  更新日時: 2014-6-6 7:56
登録日: 2010-7-2
居住地: 木の上
投稿数: 1744
 Re: 喜びと悲しみについて
重厚なサウンドで、なんがか海の底に沈んで行く様な映像が浮かびました。
説明欄にある言葉、うむうむと共感してしまう言葉です。


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