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SCRAPS さんの日記

 
2014
2月 16
(日)
07:07
ガラクタ通信 その7
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フットボールファンの間でCR7といえば、ポルトガルの至宝クリスティアーノ・ロナウド(背番号7)のことを指しますが、一般社会でC&Rと言えばコール・アンド・レスポンスのことを指すのだそうです。CR7は知ってたけど、コール・アンド・レスポンスのことをC&Rと略すのですか、ほほぉ〜。

コール・アンド・レスポンスというのは、平たく言えば掛け合いですね。
音楽に関して言えば、世界中の民族音楽にこの形式が見られます。日本の民謡にもアフリカの伝統音楽にも、当然そこから派生したアメリカのブルーズやゴスペルにも。
そういった伝統的な音楽の場合には通常声や楽器での掛け合い、コール・アンド・レスポンスによって成立しています。
音楽以外の分野にも実はこの形式があって、例えば小説の世界なんかでは往復書簡形式とか対話形式の体裁をとったものをときどき見かけます。
さて、日本には文学ロックなんてジャンルがあるくらいでそっち側からの影響なのかどうか知りませんが、ロックやポップスの世界でも音だけではなくて言葉の分野、つまり歌詞においてそうした試みがなされてきました。
通常小説や詞の世界は一人の人物の視点から書き進められるのが基本原則ですが、往復書簡の形をとれば少なくとも二人の人物の視点からある事象を描き出すことができるので、表現の幅を広げることができそうですよね。

例を挙げると1970年代の日本のポップスに「木綿のハンカチーフ」という名曲がありました。
太田裕美が歌っていて、今までにも数多くのカヴァーがされており、それだけ多くのミュージシャンにも評価されてきた曲です。作曲は筒美京平、作詞が松本隆というゴールデン・コンビによる作品。
松本隆氏ははっぴいえんどという日本語ロックの草分け的なバンド(なんていうと大げさか?)にドラマーとして在籍していたお方ですが、大変読書家であったことから、同バンドの細野晴臣氏より作詞を勧められて書き始めたとのこと。それが職業作詞家として第一人者となって大輪の花を咲かすことになるわけですからきっかけって大事ですね。

さて、この曲の歌詞は地方の男性が東京へ出て行く事により遠距離恋愛になり、徐々に二人の関係が変わっていく様を二人の往復書簡という形で表現しているのですが、これが実によくできているのですよね。
実はこの歌詞には下敷きになっている曲がありまして、それがボブ・ディランの「Boots of Spanish Leather」という曲。
曲調はぜんぜん違うのですが、歌詞に注目すると、「木綿のハンカチーフ」の歌詞がこの曲に着想を得ているのがよく分かります。ま、今回は「木綿のハンカチーフ」の方を取り上げたいと思いますが、何分古い曲です、何はともあれ、もしご存知なかったら是非聴いてみてください。




木綿のハンカチーフ/太田裕美

これ、アルバム盤とシングル盤ではアレンジ(と歌詞の一部:君は素顔で→今も素顔で)が少し違っているんですが、シングル盤のほうが断然いいです。蛇足ながらこのシングル盤のイントロで効いているギターは吉川忠英だそうですよ、今回の内容とは関係のない話ですが。

歌詞はこの辺りとかで確認してみてください。一応動画も歌詞付きのものを選んでおきましたが。
http://www.uta-net.com/song/4548/

この曲に関しては数多の分析がされているだろうと思います。以前、亀田誠治氏も興味深い分析を披露していましたが、その辺も踏まえつつ取り上げてみることにしましょう。
歌詞の構成としては、前半のパートが男性からのコール、後半が女性からのレスポンスという形でそれが最後まで続くことで二人の心の動きが見事に表現されているのですが、歌詞に寄り添うメロディがまた巧みなんですよね。
男性の言い分のパートはペンタトニック・スケール(5音音階)の中のいわゆるメジャー・ペンタトニック・スケール(Key=Cの場合C,D,E,G,A)で構成されています。最も一般的に使われているイオニアン・スケール(Key=Cの場合C,D,E,F,G,A,B。いわゆる普通のドレミファソラシの音列)から4度と7度を抜いた音階なので、ヨナ抜き音階などと呼ばれることもありますね。

田舎者の男がどんどん都会に染まっていって調子こいてる様がちょっぴり恥ずかしくて痛々しいのですが、ペンタトニックのメロディが染まりやすい=純朴とも言える雰囲気を巧みに醸し出していますね。
後半女性の気持ちを言い表しているパートでは、上述のペンタトニック・スケールに対して7度の音が追加されているのですが、それによってもうちょっと複雑な気持ちが表現されて、ある種の切なさが一層増し加わって聞こえるような気がします。この辺り非常に巧みですよね。
そう考えると、この曲は詞先だったのか曲先だったのか、ちょっと気になりますねぇ。このハマり具合からすると詞先のような気がするんですが、どうなんでしょうか。
※気になってさらに調査してみたところ、やはり詞先だったそうです。敢えてメロディをつけにくい歌詞を作って、クレームが来ることを予想して松本氏は雲隠れしていたそうでw(最初からWikiを見とけばよかった。それにしてもカヴァーのされ方が半端ない)

これも蛇足ながら、実はこの曲と同じくメジャー・ペンタトニック・スケールに7度を加えた音列を用いた超有名曲があります。
それはあの「君が代」のメロディなんですね。これもやはり部分的に7度が加わることであの美しいメロディを生み出しているように思います。
メジャー・ペンタトニック・スケール + 7th = 恐るべしといったところでしょうか。

蛇足ついでにその昔R-1ぐらんぷりでケンコバが「木綿のハンカチーフ」をネタに使ってましたけど、もう名曲になんてことしてくれたw

改めて思いましたが、日本の伝統的な歌謡曲のドミナント→トニックという進行は見事にJ-Popに受け継がれてる気がしますね。それでまた気になって調べてみたら、やっぱり欧米のロックやポップスにはサブドミナント→トニックという教会終止が多いという分析をしている人がいて、ちょっと強引かなとも思える部分もあったのですが面白かったです。

それにしても、今回取り上げるにあたって「木綿のハンカチーフ」を改めて何度も聴きかえしたのですが、実に良いメロディですよね。そしてベースが地味にいい仕事してるんですよねぇ〜。
凄くキレもいいんだけど、曲が進むに連れて時々入るオカズ的なフレーズがまたいいんだな。
だれが弾いてるんだろ? わかりませんでした。

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投稿者 スレッド
SCRAPS
投稿日時: 2014-2-17 21:49  更新日時: 2014-2-17 22:00
ターミネーター
登録日: 2007-1-27
居住地: 宮崎市
投稿数: 1310
 Re[2]: zizi監督へ ガラクタ通信 その7
いつも律儀にコメント頂きましてどうもありがとうございます。
あと切なすぎる妄想も(笑)

これ、続きを私に書けと誘われているのか、あるいはもしかして実はzizi監督の次回作のティーザー広告的なものなのかもと深読みしたりして(笑)
だとしたら次回作はかなりただれた男女の話になってしまうのでしょうか……!?
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
町会議員の夫なんて聞いただけで色々と妄想が膨らんでしまいますねw

外で浮気をして家庭を顧みない町会議員の夫と、それに気づきながら夫に尽くす木綿。
しかしそんな彼女の疲れた心にポッカリと空いた穴を優しく満たしてくれる、若き美大生ziziの存在。
そして木綿の微妙な心の揺れに気付き、それを利用して木綿を脅し、関係を迫る昔の恋人。

いやぁ、私の妄想が下世話過ぎてすっかりソープオペラのような話になってしまいそうなので、やっぱりzizi監督でなきゃダメですね。(苦笑)

さてさて(笑)、「木綿のハンカチーフ」のペンタトニックと7thの件ですが、これはベーシストの亀田誠治さんが以前言ってたことなんですよ。とても興味深いなと思ったので今回含めさせていただきました。

あと妄想書き込み大歓迎です。
私の方こそ、ziziさんの小説にコメント投稿したあとで、本編をも超えるという非常識な長さに気づいてアチャーと思っていたところです。
どうもすみませんでした。
あんなのきっとzizi監督しか読まないだろうと(笑)思いますし、三好を気に入ってくださってるので、妄想をふくらませるための資料にしていただければ幸いですw
zizi
投稿日時: 2014-2-16 7:33  更新日時: 2014-2-16 7:33
登録日: 2008-4-25
居住地:
投稿数: 3273
 Re: ガラクタ通信 その7
あたなのキスほど煌めくはずないもの...

泣けますね〜、私も好きで良く聴いてました。名曲です。そうですか、これ歌詞先だったのか...しかしサスガ須倉氏、この考察は凄いですね。メジャー・ペンタトニック・スケール + 7th か...メモしとこ...


ではこれから妄想に入ります(誰も頼んでない)


おそらくこの歌詞の男声はハンサムで結構仕事も出来たんでしょうね。1970年代、都会にも会社にも馴染んでバンバン仕事しておりました。で、おそらくその後会社の取引先のOLと結婚、子供も授かりその人生は順調かに見えました。バブルの頃業績も上がりはぶりが良くなり、夜は結構遊んだりしてしまいます。

でも携帯が市場に出回りだした頃ふとしたはずみで火遊びが奥さんに知れ、家族と気まずくなります。すったもんだして離婚には至りませんでしたが、その後訪れた不景気と業務のIT化による効率化とマニュアル化により徐々に会社での地位も低下、現在あまり会社にも家庭に居場所がありません。トシとともにお腹も出て来て精神的ストレスから頭部は地肌が直に見える面積が広くなって来ました。そんなある日、ふと来た地元の同窓会の通知。心踊りました。ワクワクしながら一人帰郷、あのハンカチーフをこっそり持って(まだ持ってたのかよ)いざ出陣。そこで久しぶりに逢った彼女は...

「あ、木綿ちゃん...ひさしぶりだね」
「あら、久しぶり...え〜と...」
と彼女は胸につけたネームプレートを見ようとしています。
「え、あんまり久しぶりだったかわからない?ハハハ..そうだうよね。ほら、僕だよ、昔、ほらあの時ハンカチを...」

その時誰かが彼女を読んでます。

「お〜い、木綿..こちらの方に挨拶を」
「あ、は〜い、今行きます。あ、ごめんなさい、主人が呼んでるからまた後で。失礼します」

そう言って向こうに行った彼女は...「町会議員」と花が付いた名札を付けたご主人と一緒に挨拶に廻っているのであった...

すみませんせっかくのガラクタ通信を...
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