zizi さんの日記
2013
5月
17
(金)
21:55
Concordia saga episode.3「M-U-S-I-C for peeco」
本文
※注意 これは連載小説ではありません。Create&Listenの方のアップしています「Concordia Saga」のエピソードをたまたま思い付いたのでアップした音源の解説の意味もありこちらに文章を載せます。なので今回限定です〜。
音源はこちらです。
Concordia Saga/zizimaco episode.3「M-U-S-I-C for peeco」
意味不明な方は下記御参照下さい(毎度すみません)
episode0 Concordia saga overture
episode1 光の中へ〜By the light of day
episode2 Lisa's Lament〜Prayer
今回のエピソードは前作でプリンセス・リサの救出へ向かったmoco一行、その作戦の趨勢を見守りつつ帰還を待つ艦隊の中から始まります。それでは始めます〜。
-----------------------------------------------
RSDSF(RappleSelfDefenceSpaceForce)護衛母艦ドラゴンフライ。(自衛宇宙軍なので戦艦でく護衛艦です。姿形はスタートレックのエンタープライズみたいなのでもマクロスでも何でも良いので世代に合わせてお好きな物を空想して下さい)
艦橋のCIC(Combat Information Center)では囚われたプリンセス、リサの救出に向かった部隊からの報告を待っていた。タモン艦長以下固唾を飲んで待っていると侵入に成功したmocoからの鼻歌交じりの通信が届く。
--moco「見張りなんて誰もいないで...楽勝や」--
「大丈夫かな..鼻歌なんか歌っちゃって...」
CICでは安堵の声が流れたがzozoは心配そうに呟いた。その時。
----ピーコピーコ----「ソコデナニオシテイル?」--
敵ドロイドの声とノイズが入り混じり、通信は途絶えてしまった。しかし静まり帰るブリッジの心配をよそに、しばらくすると再び通信が届く。
--moco「プリンセス救出に成功や!これより帰還しまーす!」--
-----------------------------------------------
その後しばらくして救出部隊は帰還しプリンセスは特別室で介護を受け、CICではmocoと救出部隊が艦長への報告を行ったが、その後一行が何やら見慣れないドロイドを引き連れている事に気がつきzozoはmocoに尋ねた。
zozo「心配したよ...で。ところで何これ?」
moco「ああ、ドロイドのピーコや。なつかれて連れて来たんや、カワイイやろ?」
zozo「敵のドロイドじゃないか...罠だったら..」
moco「隊長は何か情報掴めるかもしれん言うてた。それより歌が気に入ったみたいやで、音楽を知らなかったみたいや」
zozo「大丈夫なのかい?敵にこの艦隊の位置を教えたりしないかな」
peeco「ボクピーコ。モコスキ。ゾゾキライ」
moco「あははっ。やっぱドロイドも人を見るんやなぁ」
zozo「ちぇ。人がせっかく心配してんのに...」
ピーコは艦内の技術班からスキャンを受けた。しかし爆発物や宇宙空間距離を越える通信は不可能との事であった。やがて艦隊はラップル国まで96時間の帰還の途に付く。その間調査する時間外にドロイドの監視役を仰せつかったmocoはいつもピーコを従えており、ピーコもmocoには随分なついているうようだった。食事をするmacoを羨ましそうに眺めるピーコ、ピーコとホロ・チェスをやり全然歯が立たずに悔しがっているmoco、mocoのシャワーに一緒に入ろうとして怒られているピーコ、二人はいつも一緒にいて、そんな姿は艦内の名物となった。
moco「ピーコの世界には音楽なんて無かったんやな...」
peeco「プログラムサレタコトシカシラナイ...ソレイガイノコトヲシルコトハユルサレテイナイカラ」
moco「そうなんや、可哀想に。この世界には色々素敵なモンがあるんやで。そや、こっち来な」
mocoはピーコを資料室へ連れて行き、音楽、美術、文学など芸術の分野についてのデータにアクセスさせた。
peeco「オーウ...コレハ...トテモスバラシイ...ナゼ「ニンゲン」ニハコンナコトガ...?」
moco「いい?ピーコ。人には感情っつうモンがあるんや。楽しい時は笑うし、悲しい時は泣く。」
peeco「ソウナノカ...ナイテルヒトハクルシンデイルノ?」
moco「う〜ん、そうとも限らんで、とても感動した時なんか、笑いながら泣いたりするやん、泣き笑いって言うんや。」
peeco「...ソレハ...ケイサンデキマスカ?スウシキデアラワシテクレタラ...」
moco「何言うてんの。そんなん無理や。もっとこう...ほら、アンタこの前私の事好きって言ったやろ?」
peeco「...ケイサンデキマセン...ヒ•ロンリテキダ...シカシボクモ...ワラッタリナイタリシテミタイナ...」
moco「そやな...そのうち一緒に笑ったり泣いたり出来るかもな...」
その後も巡航速度で航行を続け48時間後。zozoはいつものようにピーコを従えているmocoを見つけ、話しかけた。
zozo「そいつ...本当に大丈夫なのかい?本当はスパイなんじゃ...」
moco「そんな事ないで。ピーコはな、音楽が大好きなんや。最初遭遇した時はこう...目?に見える部分あるやろ?ここが赤い色して吊りあがってたんや。今は水平やな。見てみ、それがこう、歌ってあげると...」
mocoが歌うと確かにピーコの目のように見える部分、おそらく視覚的に情報を捉える機能が装備されているのだろうか、その両端が少し下がり青色に変化しており、人間で言うと和んでいるように見える。
peeco「モコノウタ、トテモステキ。モットキキタイ」
moco「な。戦闘モードが解除されるんやないかな、これ。大発見やで、艦長に教えとかな。」
zozo「ほんとかな...」
moco「そういやアンタも音楽好きなんやろ?何か歌ってみて、きっと喜ぶで」
zozo「えっ、そうかな。じゃあ少しだけ...〜♪」
peeco「...ア。サウンドセンサーガコショウシテシマウ...」
zozo「何やこいつ!」
moco「はははっ!上手い冗談や。え?アンタ冗談なんて言えるようになったん?」
Beep!Beep!
その時突如艦内にけたたましい警報が鳴り、CIC要員の緊迫した声が響いた。
「歪曲フィールド感知!小型戦闘艇がワープして来ます、敵襲です!」
「生体反応がありません、ドロイド部隊のようです」
直ぐに艦長の冷静かつ迅速な司令が飛ぶ。
艦長「インターセプター、スクランブル!直後にシールドを展開せよ」
迎撃艇を発進させ、小型戦闘艇との空中戦となり戦況を見守っていたその時、またもCICに声が響き渡る。
「すぐ傍に大きな歪曲フィールド出現!本艦シールドの内側です!」
「アラート!!コンディションレッド!!」
艦長「小型艦艇は囮か...ドロイドばかりで人間はいない、イチかバチかでプリンセス奪還を目論んでいる。」
「敵クルーザー(巡洋艦)隣にワープして来ました、接舷されます!」
「馬鹿な!一歩間違えれば自爆するぞ!」
直後にガクンとショックを感じる。敵クルーザーは母艦のすぐ近傍に突如出現し、無謀にも接舷し乗り込んで来るつもりらしい。ドロイド軍はらではの命知らずの作戦だった。
艦長「エアロック区画戦闘配置!要撃に向かえ!」
艦長の指示が飛ぶ中、zozoはmocoとピーコを代るがわる眺めて呟いた。
zozo「やはりこいつが誘導したんじゃ...」
moco「何言ってんのや、今更そんな事言うても仕方ないやろ!行くで!」
moco達がエアロック区画へ向かおうとするピーコも後を付いて行った。
zozo「あっ!オマエは付いて来るなよ!どうせ連中の味方なんだろ!」
peeco「...」
zozo「そこで大人しくしてろって!」
しかしピーコは何も言わずに付いて来る。他の要撃隊に混じって二人と一台が到着した頃、インターコムに緊迫した声が響く。
「エアロック破られます!」
直後にドン!という爆発音と共にドロイド軍団がなだれ込んでくる。待ち構えていた隊員が一斉にブラスターで応戦、一進一退の攻防となる。しかし数に優勢なドロイド軍が次第に艦内に押し込んで来る。その状況に艦長は決断した。
艦長「シールドを一旦解除しインターセプターに接舷しているクルーザーを攻撃させろ。直後にエアロック区画を閉鎖する!」
エアロックは開いたままゴーゴル軍のクルーザーと直接繋がっている。クルーザーが吹き飛べばエアロック区画内に留まっている者は宇宙空間に吸い出されてしまう。艦内には「エアロック区画にいる者は退避せよ!」との警報と警告音が同時に鳴り、ドロイド部隊はその数に物を言わせてエアロック区画を突破しようかという勢いだった。その時要撃隊員と共に応戦いていたmocoのブラスターのエネルギーが底をついてしまった。敵ドロイドはその瞬間を見逃さず銃撃を加える。咄嗟に避けるが僅かに肩を掠り思わずうずくまった。
zozo「危ない!」
更に銃撃を加えようとするドロイド達を見て思わず身を挺して庇おうとするzozo。撃たれる!と思ったが衝撃を感じず、不思議に思いそっと目を開けると何とも無い。確かに撃たれたのだが...と何が起こったのか分からず振り返ると背後に二人の盾となり直撃を受けているピーコの姿があった。
zozo「ピーコ...お前...」
ピーコ「ハヤク...ココカラ...デテ...トビラノムコウニ...」
エアロック区画の内側でピーコは煙を上げながら途切れ途切れに音声を発する。しかしzozoは足を挫いており素早い行動が出来なかった。
パイロット「こちらインターセプター、クルーザーをロックオンしました!」
艦長「エアロック区画閉鎖!残っている者は宇宙空間に吸い出されるぞ!即刻退避せよ!」
艦長の声が響き渡る。その時ピーコが最後の力を振り絞ってアームを伸ばし、zozoとmocoを突き飛ばした。その瞬間扉が閉鎖する。直後に大きな衝撃音と共にクルーザーに爆発が起こった。
パイロット「クルーザー撃破!成功です。離れます」
moco「あっ...ピーコ...」
zozoとmocoには隔離扉の向こう側に取り残され、扉の窓から開いたままのエアロックから宇宙空間へ吸い出されて離れて行くピーコの姿が見えた。慌てて艦の舷側にある窓に走り姿を追うとその姿はゆっくりと小さくなって行き、やがて廻りの星々と識別出来なくなりついに見えなくなった。
-----------------------------------------------
戦闘を終え、負傷者を看護した後。療養室でmocoは何かを手に持ち見つめていた。
zozo「moco、大丈夫かい?」
moco「大丈夫や、ありがと...でも...ピーコ...ごめん...私のせいで...」
zozo「自分を責める事ないさ...ピーコが自ら選択した行動だったんだ...あれ、それは何だい?」
moco「ピーコが最後の瞬間に私に向かってスロットから吐き出したんや...」
zozo「汎用カード式のメディアだね...これで読み取れるんじゃないかな」
moco「ありがとう...」
通信用リーダーでデータを読みとるとそこに現れたのはピーコのホログラム。それは二人に語りかけた。
peeco「モコ、ゾゾ、オンガクッテ...トテモステキダネ...オシエテクレテアリガトウ...ピーコ...イマワラッテルヨ...イヤ...ナイテルノカナ...」
moco「ピーコ...私もや...泣いたり笑ったり...一緒に出来たんやな...」
episode.3 - fine
音源はこちらです。
Concordia Saga/zizimaco episode.3「M-U-S-I-C for peeco」
意味不明な方は下記御参照下さい(毎度すみません)
episode0 Concordia saga overture
episode1 光の中へ〜By the light of day
episode2 Lisa's Lament〜Prayer
今回のエピソードは前作でプリンセス・リサの救出へ向かったmoco一行、その作戦の趨勢を見守りつつ帰還を待つ艦隊の中から始まります。それでは始めます〜。
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RSDSF(RappleSelfDefenceSpaceForce)護衛母艦ドラゴンフライ。(自衛宇宙軍なので戦艦でく護衛艦です。姿形はスタートレックのエンタープライズみたいなのでもマクロスでも何でも良いので世代に合わせてお好きな物を空想して下さい)
艦橋のCIC(Combat Information Center)では囚われたプリンセス、リサの救出に向かった部隊からの報告を待っていた。タモン艦長以下固唾を飲んで待っていると侵入に成功したmocoからの鼻歌交じりの通信が届く。
--moco「見張りなんて誰もいないで...楽勝や」--
「大丈夫かな..鼻歌なんか歌っちゃって...」
CICでは安堵の声が流れたがzozoは心配そうに呟いた。その時。
----ピーコピーコ----「ソコデナニオシテイル?」--
敵ドロイドの声とノイズが入り混じり、通信は途絶えてしまった。しかし静まり帰るブリッジの心配をよそに、しばらくすると再び通信が届く。
--moco「プリンセス救出に成功や!これより帰還しまーす!」--
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その後しばらくして救出部隊は帰還しプリンセスは特別室で介護を受け、CICではmocoと救出部隊が艦長への報告を行ったが、その後一行が何やら見慣れないドロイドを引き連れている事に気がつきzozoはmocoに尋ねた。
zozo「心配したよ...で。ところで何これ?」
moco「ああ、ドロイドのピーコや。なつかれて連れて来たんや、カワイイやろ?」
zozo「敵のドロイドじゃないか...罠だったら..」
moco「隊長は何か情報掴めるかもしれん言うてた。それより歌が気に入ったみたいやで、音楽を知らなかったみたいや」
zozo「大丈夫なのかい?敵にこの艦隊の位置を教えたりしないかな」
peeco「ボクピーコ。モコスキ。ゾゾキライ」
moco「あははっ。やっぱドロイドも人を見るんやなぁ」
zozo「ちぇ。人がせっかく心配してんのに...」
ピーコは艦内の技術班からスキャンを受けた。しかし爆発物や宇宙空間距離を越える通信は不可能との事であった。やがて艦隊はラップル国まで96時間の帰還の途に付く。その間調査する時間外にドロイドの監視役を仰せつかったmocoはいつもピーコを従えており、ピーコもmocoには随分なついているうようだった。食事をするmacoを羨ましそうに眺めるピーコ、ピーコとホロ・チェスをやり全然歯が立たずに悔しがっているmoco、mocoのシャワーに一緒に入ろうとして怒られているピーコ、二人はいつも一緒にいて、そんな姿は艦内の名物となった。
moco「ピーコの世界には音楽なんて無かったんやな...」
peeco「プログラムサレタコトシカシラナイ...ソレイガイノコトヲシルコトハユルサレテイナイカラ」
moco「そうなんや、可哀想に。この世界には色々素敵なモンがあるんやで。そや、こっち来な」
mocoはピーコを資料室へ連れて行き、音楽、美術、文学など芸術の分野についてのデータにアクセスさせた。
peeco「オーウ...コレハ...トテモスバラシイ...ナゼ「ニンゲン」ニハコンナコトガ...?」
moco「いい?ピーコ。人には感情っつうモンがあるんや。楽しい時は笑うし、悲しい時は泣く。」
peeco「ソウナノカ...ナイテルヒトハクルシンデイルノ?」
moco「う〜ん、そうとも限らんで、とても感動した時なんか、笑いながら泣いたりするやん、泣き笑いって言うんや。」
peeco「...ソレハ...ケイサンデキマスカ?スウシキデアラワシテクレタラ...」
moco「何言うてんの。そんなん無理や。もっとこう...ほら、アンタこの前私の事好きって言ったやろ?」
peeco「...ケイサンデキマセン...ヒ•ロンリテキダ...シカシボクモ...ワラッタリナイタリシテミタイナ...」
moco「そやな...そのうち一緒に笑ったり泣いたり出来るかもな...」
その後も巡航速度で航行を続け48時間後。zozoはいつものようにピーコを従えているmocoを見つけ、話しかけた。
zozo「そいつ...本当に大丈夫なのかい?本当はスパイなんじゃ...」
moco「そんな事ないで。ピーコはな、音楽が大好きなんや。最初遭遇した時はこう...目?に見える部分あるやろ?ここが赤い色して吊りあがってたんや。今は水平やな。見てみ、それがこう、歌ってあげると...」
mocoが歌うと確かにピーコの目のように見える部分、おそらく視覚的に情報を捉える機能が装備されているのだろうか、その両端が少し下がり青色に変化しており、人間で言うと和んでいるように見える。
peeco「モコノウタ、トテモステキ。モットキキタイ」
moco「な。戦闘モードが解除されるんやないかな、これ。大発見やで、艦長に教えとかな。」
zozo「ほんとかな...」
moco「そういやアンタも音楽好きなんやろ?何か歌ってみて、きっと喜ぶで」
zozo「えっ、そうかな。じゃあ少しだけ...〜♪」
peeco「...ア。サウンドセンサーガコショウシテシマウ...」
zozo「何やこいつ!」
moco「はははっ!上手い冗談や。え?アンタ冗談なんて言えるようになったん?」
Beep!Beep!
その時突如艦内にけたたましい警報が鳴り、CIC要員の緊迫した声が響いた。
「歪曲フィールド感知!小型戦闘艇がワープして来ます、敵襲です!」
「生体反応がありません、ドロイド部隊のようです」
直ぐに艦長の冷静かつ迅速な司令が飛ぶ。
艦長「インターセプター、スクランブル!直後にシールドを展開せよ」
迎撃艇を発進させ、小型戦闘艇との空中戦となり戦況を見守っていたその時、またもCICに声が響き渡る。
「すぐ傍に大きな歪曲フィールド出現!本艦シールドの内側です!」
「アラート!!コンディションレッド!!」
艦長「小型艦艇は囮か...ドロイドばかりで人間はいない、イチかバチかでプリンセス奪還を目論んでいる。」
「敵クルーザー(巡洋艦)隣にワープして来ました、接舷されます!」
「馬鹿な!一歩間違えれば自爆するぞ!」
直後にガクンとショックを感じる。敵クルーザーは母艦のすぐ近傍に突如出現し、無謀にも接舷し乗り込んで来るつもりらしい。ドロイド軍はらではの命知らずの作戦だった。
艦長「エアロック区画戦闘配置!要撃に向かえ!」
艦長の指示が飛ぶ中、zozoはmocoとピーコを代るがわる眺めて呟いた。
zozo「やはりこいつが誘導したんじゃ...」
moco「何言ってんのや、今更そんな事言うても仕方ないやろ!行くで!」
moco達がエアロック区画へ向かおうとするピーコも後を付いて行った。
zozo「あっ!オマエは付いて来るなよ!どうせ連中の味方なんだろ!」
peeco「...」
zozo「そこで大人しくしてろって!」
しかしピーコは何も言わずに付いて来る。他の要撃隊に混じって二人と一台が到着した頃、インターコムに緊迫した声が響く。
「エアロック破られます!」
直後にドン!という爆発音と共にドロイド軍団がなだれ込んでくる。待ち構えていた隊員が一斉にブラスターで応戦、一進一退の攻防となる。しかし数に優勢なドロイド軍が次第に艦内に押し込んで来る。その状況に艦長は決断した。
艦長「シールドを一旦解除しインターセプターに接舷しているクルーザーを攻撃させろ。直後にエアロック区画を閉鎖する!」
エアロックは開いたままゴーゴル軍のクルーザーと直接繋がっている。クルーザーが吹き飛べばエアロック区画内に留まっている者は宇宙空間に吸い出されてしまう。艦内には「エアロック区画にいる者は退避せよ!」との警報と警告音が同時に鳴り、ドロイド部隊はその数に物を言わせてエアロック区画を突破しようかという勢いだった。その時要撃隊員と共に応戦いていたmocoのブラスターのエネルギーが底をついてしまった。敵ドロイドはその瞬間を見逃さず銃撃を加える。咄嗟に避けるが僅かに肩を掠り思わずうずくまった。
zozo「危ない!」
更に銃撃を加えようとするドロイド達を見て思わず身を挺して庇おうとするzozo。撃たれる!と思ったが衝撃を感じず、不思議に思いそっと目を開けると何とも無い。確かに撃たれたのだが...と何が起こったのか分からず振り返ると背後に二人の盾となり直撃を受けているピーコの姿があった。
zozo「ピーコ...お前...」
ピーコ「ハヤク...ココカラ...デテ...トビラノムコウニ...」
エアロック区画の内側でピーコは煙を上げながら途切れ途切れに音声を発する。しかしzozoは足を挫いており素早い行動が出来なかった。
パイロット「こちらインターセプター、クルーザーをロックオンしました!」
艦長「エアロック区画閉鎖!残っている者は宇宙空間に吸い出されるぞ!即刻退避せよ!」
艦長の声が響き渡る。その時ピーコが最後の力を振り絞ってアームを伸ばし、zozoとmocoを突き飛ばした。その瞬間扉が閉鎖する。直後に大きな衝撃音と共にクルーザーに爆発が起こった。
パイロット「クルーザー撃破!成功です。離れます」
moco「あっ...ピーコ...」
zozoとmocoには隔離扉の向こう側に取り残され、扉の窓から開いたままのエアロックから宇宙空間へ吸い出されて離れて行くピーコの姿が見えた。慌てて艦の舷側にある窓に走り姿を追うとその姿はゆっくりと小さくなって行き、やがて廻りの星々と識別出来なくなりついに見えなくなった。
-----------------------------------------------
戦闘を終え、負傷者を看護した後。療養室でmocoは何かを手に持ち見つめていた。
zozo「moco、大丈夫かい?」
moco「大丈夫や、ありがと...でも...ピーコ...ごめん...私のせいで...」
zozo「自分を責める事ないさ...ピーコが自ら選択した行動だったんだ...あれ、それは何だい?」
moco「ピーコが最後の瞬間に私に向かってスロットから吐き出したんや...」
zozo「汎用カード式のメディアだね...これで読み取れるんじゃないかな」
moco「ありがとう...」
通信用リーダーでデータを読みとるとそこに現れたのはピーコのホログラム。それは二人に語りかけた。
peeco「モコ、ゾゾ、オンガクッテ...トテモステキダネ...オシエテクレテアリガトウ...ピーコ...イマワラッテルヨ...イヤ...ナイテルノカナ...」
moco「ピーコ...私もや...泣いたり笑ったり...一緒に出来たんやな...」
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