yuuichik さんの日記
2013
2月
17
(日)
12:00
本文
職場の校長室の電話が鳴った。
「校長先生、外線です。お名前を名乗らないのですが、女性の方からです」。
『名乗らない女性? (おかしいな、そういう女性とはすべて縁を切ったはずだが・・・)
電話をつないでくれたまえ』。
「分かりました。・・・コノォ」。
『もしもし校長ですが、どちら様でしょうか?』。
「校長ですね。jun様の使いの者です。
本日6時半に銀座まで来るようにとjun様が申しております」。
『え、今日? それは無理です。仕事は5時まであるし・・・』
そう言いかけた時、すでに電話はガチャンと切れていた。
『え?何?・・・黒電話かよ。。。』。
きっと「あの話」だなと校長は思った。
「チョコレートガール」
しょうがない。校長は急きょ3時間早引けをして、新幹線に乗って東京へ向かった。
♪東京へはもう何度も行きましたね、君の住む美し都・・・♪
『直に会うのは5年ぶりだな。junさん・・・』。
銀座の待ち合わせのソニービルに行くと、二人の美しい女性が近寄ってきた。
「校長ですね」。
『あ、はい・・・』。
「私たちはjun様にお仕えする義理の双子姉妹の、な○と、な○です」。
『え、何? 分かりづらい?』。
「①私が義理の上の姉の、な○です。今日は研修で東京に出てきました」。
「②私が義理の下の妹の、な○です。うふ♪校長、2007ガレフェス以来ね」。
『で、今日は?』
「①②こちらへどうぞ」。
案内された先は、和洋創作料理屋という名の居酒屋並に五月蠅い店内の2階の半個室であった。
すでにjunさんは来ていて、一番奥に座っていた。
「校長、久しぶりね」。
元々可愛い感じのjunさんであったが、5年ぶりに会った彼女はさらに綺麗になっていた。
《こうちょー、ひさしぶりだね》。
隣にはラーテル井○見が居た。
njのライブには欠かさず参加するカメラマンであった。
彼とは以前、横浜中華街のスターバックスで大いに語り合った仲だった。
しかし今はラーテルに心酔しているらしい。
『今日は何のために?』。
「②その前に飲み物を注文しましょう」、気の利く妹な○が取りまとめる。
「梅酒のロック」とjunさん。
「①校長は?」。
「私は生ビール」。飲まずには居られない状況かも。
「①私ウーロン茶、ちょっと体調悪いから」と、姉な○。
「②私もウーロン茶、お酒飲むとアレルギー出るから」と、妹な○。
《俺はラーテル酒》と、井○見。
「②井○見もウーロン茶でいいわね。お酒飲めないくせに」。
《ご・ごめんよ》。
乾杯して、状況は整った。さて、何でも来い!
《こうちょー・・・》と、井○見が口火を切った。
『そうか、お前からその話題を話し出すんだな』。
《そうだよ、こうちょー、ラーテルって知ってる?》。
『え? えぇ! 知らないよ、ラーテルなんて!』。
《ふふ、そうだろ、知らないだろう。こうちょーは自分が何でも知っていると過信しているのがそもそもの間違えなんだよ》。
『まぁ、それはあると思うけど、それとラーテルとどういう関係が?』。
ここでjunさんが口を開いた。
「校長、njはHappyな歌を唱っているけど、Happyだけじゃないんだよ」。
『あれはね、私がGBUCの中に一部ある疑問や誤解を代表して問いかけることで・・・』。
「校長、そんなこと分かっているよ。勘違いして心配してくれているのはziziさんぐらいで」。
『あぁ、ziziさんね。私の妄想仲間だから、それはしょうがない』。
「でも問題はそこじゃないんだよ」。
『どういうこと?』。
「話しておやり、井○見」。
井○見は、かく語りき。
《ラーテルはね、向こう見ずな動物ナンバーワンなんだよ。
ラーテルはね、自分より強い動物だろうと、構わず闘いを挑むんだ。
あの猛毒のコブラにだって、闘いを挑んでいくんだよ。
で戦っている最中に、コブラはラーテルを噛むんだよ。
もちろんラーテルにはコブラの毒の耐性があるわけじゃない。
それでもラーテルは、噛まれながらも必死になって、
コブラに噛みついてやっつけていくんだ》。
『なんなんだ? 何の話なんだ?』と、校長は驚いた。
しかし、回りのjunさんも、義理の姉妹な○とな○も、
みんな目を閉じて、井○見の話に聞き入っていた。
『もしかしたら、この話の中に何かヒントがあるのか?』。
校長は仕方なく、彼の話の続きを聞いていった。
《そしてね、コブラはついにラーテルの迫力に負けて、死んでしまうんだよ。
でもね、ラーテルだって、コブラの毒が回ってきて、そのまま倒れてしまうんだ。
そう、ラーテルもやられちゃうんだよ。
・・・でもね、どれぐらいの時間が経ったか、
毒がしだいに薄れてきて、ラーテルは再び立ち上がるんだ》。
「②ラーテル立ちね」と、妹な○が小さな声で言う。
『ん? ジョ…? なんか少し違うような。ま、いいか』。
《そう、ここが大事なんだよ。
一度死んでも、再び立ち上がるんだよ、ラーテルは。
そして・・・》。
一同思わず息を呑む!
《そして、ラーテルは、死んでいるコブラを食っちゃうんだよ!》。
「おぉ!!!」。
校長を除く3人は感嘆のため息をもらす。
しかし・・・。
『・・・え? で、なに?』。
校長には話のオチが分からなかった。
「やっぱりね」と、ようやくjunさんが話し出す。
「校長には分からないんだよ。ラーテルの気持ちが」。
『うん、よく分からない。これは何かの喩え?』。
そう言った瞬間に、
「ネコぱーんちっ! にゃん=^_^=!!!」。
どこからともなく、猫パンチが炸裂してきた!
校長は気を失ってしまった。
・・・気がついた時、店内には校長一人が取り残されていた。
先ほどまで居酒屋のように五月蠅かった店内は
本来の和洋創作料理屋の静かな雰囲気に戻っていた。
そこに笑顔の可愛い女性店員がやってきた。
「あの、お客様。これを」。
鉄板に盛られた野菜料理の一品を持ってきた。
「先ほどは野菜に火が十分に通ってい無くて、大変失礼をいたしました」。
『え? そうだったの?』。
「はい。皆様がお帰りになられる時、これを気絶している校長に出して欲しいと言われてましたので、お持ちいたしました」。
『そうだったんだ』。
「それとこれをお渡しするようにと、jun様が」。
『jun様?!』。
やっぱりこの店にもjunさんの息がかかっているんだな。
校長はjunさんのファン層の大きさに改めて驚いた。
校長は出された熱い野菜料理をハフハフ頬張りながら、
junさんから渡されたCDを見た。
「LIFE nj」
『おぉ、これが最新版のサードアルバムなんだな』。
校長は感慨深くそのCDを両手に取って、胸のところで抱き締めた。
“junさん、がんばれよ”
そう、今日はいったい何だったのか分からなかったが、
私は本当は影ながらjunさんをずっと応援してきたんだよ。
聴いてないと文章上は言っていた最新版の「時間の花」も、
本当はiTunesストアで買って聴いていたんだからね。
そう思いながら、CDの裏を見てみると、そこには・・・。
junさんのサインがあった。
【2013.2.16
校長さん江♡
jun 】
・・・《でもね、どれぐらいの時間が経ったか、
毒がしだいに薄れてきて、ラーテルは再び立ち上がるんだ》。
井○見のアノ言葉が、耳の中で蘇ってきた。
junさん。
そして、井○見。
姉な○さん、妹な○さん。
みんなの想いが、迷路を通り抜けて、伝わってきたような気がした。
『今日は来て良かった』。
さてと、これから新幹線に乗って自宅に帰るか・・・。
あ、あれ? もう終電が無いっ!!!!
ひゅっーーー! 一陣の風が舞った。
寒空の下、真夜中の銀座で、校長は一人途方に暮れていた・・・。
おしまい
※なお、登場する人物や発言内容など、実在する人物と似ているところがあったとしても、基本無関係です。ご了承下さいませ。
「校長先生、外線です。お名前を名乗らないのですが、女性の方からです」。
『名乗らない女性? (おかしいな、そういう女性とはすべて縁を切ったはずだが・・・)
電話をつないでくれたまえ』。
「分かりました。・・・コノォ」。
『もしもし校長ですが、どちら様でしょうか?』。
「校長ですね。jun様の使いの者です。
本日6時半に銀座まで来るようにとjun様が申しております」。
『え、今日? それは無理です。仕事は5時まであるし・・・』
そう言いかけた時、すでに電話はガチャンと切れていた。
『え?何?・・・黒電話かよ。。。』。
きっと「あの話」だなと校長は思った。
「チョコレートガール」
しょうがない。校長は急きょ3時間早引けをして、新幹線に乗って東京へ向かった。
♪東京へはもう何度も行きましたね、君の住む美し都・・・♪
『直に会うのは5年ぶりだな。junさん・・・』。
銀座の待ち合わせのソニービルに行くと、二人の美しい女性が近寄ってきた。
「校長ですね」。
『あ、はい・・・』。
「私たちはjun様にお仕えする義理の双子姉妹の、な○と、な○です」。
『え、何? 分かりづらい?』。
「①私が義理の上の姉の、な○です。今日は研修で東京に出てきました」。
「②私が義理の下の妹の、な○です。うふ♪校長、2007ガレフェス以来ね」。
『で、今日は?』
「①②こちらへどうぞ」。
案内された先は、和洋創作料理屋という名の居酒屋並に五月蠅い店内の2階の半個室であった。
すでにjunさんは来ていて、一番奥に座っていた。
「校長、久しぶりね」。
元々可愛い感じのjunさんであったが、5年ぶりに会った彼女はさらに綺麗になっていた。
《こうちょー、ひさしぶりだね》。
隣にはラーテル井○見が居た。
njのライブには欠かさず参加するカメラマンであった。
彼とは以前、横浜中華街のスターバックスで大いに語り合った仲だった。
しかし今はラーテルに心酔しているらしい。
『今日は何のために?』。
「②その前に飲み物を注文しましょう」、気の利く妹な○が取りまとめる。
「梅酒のロック」とjunさん。
「①校長は?」。
「私は生ビール」。飲まずには居られない状況かも。
「①私ウーロン茶、ちょっと体調悪いから」と、姉な○。
「②私もウーロン茶、お酒飲むとアレルギー出るから」と、妹な○。
《俺はラーテル酒》と、井○見。
「②井○見もウーロン茶でいいわね。お酒飲めないくせに」。
《ご・ごめんよ》。
乾杯して、状況は整った。さて、何でも来い!
《こうちょー・・・》と、井○見が口火を切った。
『そうか、お前からその話題を話し出すんだな』。
《そうだよ、こうちょー、ラーテルって知ってる?》。
『え? えぇ! 知らないよ、ラーテルなんて!』。
《ふふ、そうだろ、知らないだろう。こうちょーは自分が何でも知っていると過信しているのがそもそもの間違えなんだよ》。
『まぁ、それはあると思うけど、それとラーテルとどういう関係が?』。
ここでjunさんが口を開いた。
「校長、njはHappyな歌を唱っているけど、Happyだけじゃないんだよ」。
『あれはね、私がGBUCの中に一部ある疑問や誤解を代表して問いかけることで・・・』。
「校長、そんなこと分かっているよ。勘違いして心配してくれているのはziziさんぐらいで」。
『あぁ、ziziさんね。私の妄想仲間だから、それはしょうがない』。
「でも問題はそこじゃないんだよ」。
『どういうこと?』。
「話しておやり、井○見」。
井○見は、かく語りき。
《ラーテルはね、向こう見ずな動物ナンバーワンなんだよ。
ラーテルはね、自分より強い動物だろうと、構わず闘いを挑むんだ。
あの猛毒のコブラにだって、闘いを挑んでいくんだよ。
で戦っている最中に、コブラはラーテルを噛むんだよ。
もちろんラーテルにはコブラの毒の耐性があるわけじゃない。
それでもラーテルは、噛まれながらも必死になって、
コブラに噛みついてやっつけていくんだ》。
『なんなんだ? 何の話なんだ?』と、校長は驚いた。
しかし、回りのjunさんも、義理の姉妹な○とな○も、
みんな目を閉じて、井○見の話に聞き入っていた。
『もしかしたら、この話の中に何かヒントがあるのか?』。
校長は仕方なく、彼の話の続きを聞いていった。
《そしてね、コブラはついにラーテルの迫力に負けて、死んでしまうんだよ。
でもね、ラーテルだって、コブラの毒が回ってきて、そのまま倒れてしまうんだ。
そう、ラーテルもやられちゃうんだよ。
・・・でもね、どれぐらいの時間が経ったか、
毒がしだいに薄れてきて、ラーテルは再び立ち上がるんだ》。
「②ラーテル立ちね」と、妹な○が小さな声で言う。
『ん? ジョ…? なんか少し違うような。ま、いいか』。
《そう、ここが大事なんだよ。
一度死んでも、再び立ち上がるんだよ、ラーテルは。
そして・・・》。
一同思わず息を呑む!
《そして、ラーテルは、死んでいるコブラを食っちゃうんだよ!》。
「おぉ!!!」。
校長を除く3人は感嘆のため息をもらす。
しかし・・・。
『・・・え? で、なに?』。
校長には話のオチが分からなかった。
「やっぱりね」と、ようやくjunさんが話し出す。
「校長には分からないんだよ。ラーテルの気持ちが」。
『うん、よく分からない。これは何かの喩え?』。
そう言った瞬間に、
「ネコぱーんちっ! にゃん=^_^=!!!」。
どこからともなく、猫パンチが炸裂してきた!
校長は気を失ってしまった。
・・・気がついた時、店内には校長一人が取り残されていた。
先ほどまで居酒屋のように五月蠅かった店内は
本来の和洋創作料理屋の静かな雰囲気に戻っていた。
そこに笑顔の可愛い女性店員がやってきた。
「あの、お客様。これを」。
鉄板に盛られた野菜料理の一品を持ってきた。
「先ほどは野菜に火が十分に通ってい無くて、大変失礼をいたしました」。
『え? そうだったの?』。
「はい。皆様がお帰りになられる時、これを気絶している校長に出して欲しいと言われてましたので、お持ちいたしました」。
『そうだったんだ』。
「それとこれをお渡しするようにと、jun様が」。
『jun様?!』。
やっぱりこの店にもjunさんの息がかかっているんだな。
校長はjunさんのファン層の大きさに改めて驚いた。
校長は出された熱い野菜料理をハフハフ頬張りながら、
junさんから渡されたCDを見た。
「LIFE nj」
『おぉ、これが最新版のサードアルバムなんだな』。
校長は感慨深くそのCDを両手に取って、胸のところで抱き締めた。
“junさん、がんばれよ”
そう、今日はいったい何だったのか分からなかったが、
私は本当は影ながらjunさんをずっと応援してきたんだよ。
聴いてないと文章上は言っていた最新版の「時間の花」も、
本当はiTunesストアで買って聴いていたんだからね。
そう思いながら、CDの裏を見てみると、そこには・・・。
junさんのサインがあった。
【2013.2.16
校長さん江♡
jun 】
・・・《でもね、どれぐらいの時間が経ったか、
毒がしだいに薄れてきて、ラーテルは再び立ち上がるんだ》。
井○見のアノ言葉が、耳の中で蘇ってきた。
junさん。
そして、井○見。
姉な○さん、妹な○さん。
みんなの想いが、迷路を通り抜けて、伝わってきたような気がした。
『今日は来て良かった』。
さてと、これから新幹線に乗って自宅に帰るか・・・。
あ、あれ? もう終電が無いっ!!!!
ひゅっーーー! 一陣の風が舞った。
寒空の下、真夜中の銀座で、校長は一人途方に暮れていた・・・。
おしまい
※なお、登場する人物や発言内容など、実在する人物と似ているところがあったとしても、基本無関係です。ご了承下さいませ。
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投稿者 | スレッド |
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n.j. | 投稿日時: 2013-2-18 12:12 更新日時: 2013-2-18 12:12 |
エージェント=スミス 登録日: 2005-11-5 居住地: 投稿数: 898 |
Re: Re: 番外編MFG〜junさんと銀座にて Yeees!(笑)
|
返信 | 投稿者 | 投稿日時 |
---|---|---|
n.j. さん> Re: 番外編MFG〜junさんと銀座にて | yuuichik | 2013-2-21 8:33 |
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