SCRAPS さんの日記
2012
10月
3
(水)
12:51
本文
このところちょっと忙しくて体力や気力が奪われ、プライベートでやりたいこと ― 例えばやりかけて止まっている音楽とか ― を全然やれていない状態です。そんな毎日でなんだかストレスが溜まる、と感じていたところへ、そういえばここにブログもあったなとふと思い出したので、ちょっとした気分転換のつもりで書いてみようと思います。なんのエンターテインメント性もない個人的な気分転換に公共のネットスペースを使っちゃって申し訳ないので、せめて音楽に関係したことを書こうと思います。
去る9月1日、アメリカの作詞家ハル・デヴィッド氏が亡くなりました。
ハル・デヴィッドというと、作曲家バート・バカラックとの黄金コンビで数々の名曲を生み出した作詞家という枕詞がつきものです。
先日、車中でたまたま聴いていたラジオ番組の中で、そのハル・デヴィッドの話題になり、バート・バカラックをしてハルの最高傑作と言わしめ、またバート・バカラック自身も一番好きな曲だという「ALFIE」がかかりました。この曲には数多のバージョンがありますが、おそらく最も多くの人から親しまれているのは、ディオンヌ・ワーウィックのヴォーカルによるものでしょう。
件のラジオ番組で流れたのもディオンヌ・ワーウィック盤でした。
私にとってバート・バカラックの音楽はかなり大きなウェイトを占めていて、フランスにはフランシス・レイやピエル・バルーの存在が、そしてアメリカにはバート・バカラックという存在が、個人的に音楽のとっても甘美な部分を教えてくれた教師のように大きく影響しています。
さて、亡くなったハル・デヴィッドの詞についてなんですが、もちろん大変素晴らしいもので、たくさんの音楽的な詞を残しています。
彼の詞は譜割に特徴があって、音符と言葉の関係が独特のリズムを作り出し、それが耳に引っかかって気持ちがいいんですよね。普通英語の詞だと一つの音符に一つの単語、もしくは一音節を当てるものが定石ですが、ハル・デヴィッドの詞では単語の頭でいきなり区切っちゃったりするのです。でも切り方がセンスよく音楽的なので、サウンドをより引き立てます。音楽における詞とは、詩とは別物なのだなと改めて感じます。
ちなみに先に取り上げた「ALFIE」は珍しく詞先だったそうで、ちょっと系統が違うようですが。
でもバカラックはバカラックで、字余りであろうが、8小節に収まらなければそれはそれで普通のポップスならありえないような不思議な小節数のメロディを書いてしまう人です。時には小節ごとに拍が変わってしまったりね。それでもまったく音楽的に破綻しないどころか、むしろそれを大きな魅力にしてしまえるところがバカラックの素晴らしいところです。
それにしても、このバート・バカラックとハル・デヴィッドのゴールデン・コンビのように、 ロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムズ 、 中村八大と永六輔等々、挙げていくときりがないほど作曲家と作詞家の名コンビというものが存在します。それだけ作曲家にとって信頼できる作詞家の存在は大きいのかもしれませんね。
永六輔と中村八大と坂本九は名前に含まれる数字をとって、六八九トリオなんて呼ばれて数々のヒット曲を世に送り出していたりします。
おっと、どんどん取り留めが無くなる一方なのでこのへんにしておきましょう。
そうそう。あの日は、不意にラジオから流れてきた曲を途中で止めるのが何となくもったいない気がして、もう家に着きそうだったのにちょっとだけ遠回りすることにしたのです。
去る9月1日、アメリカの作詞家ハル・デヴィッド氏が亡くなりました。
ハル・デヴィッドというと、作曲家バート・バカラックとの黄金コンビで数々の名曲を生み出した作詞家という枕詞がつきものです。
先日、車中でたまたま聴いていたラジオ番組の中で、そのハル・デヴィッドの話題になり、バート・バカラックをしてハルの最高傑作と言わしめ、またバート・バカラック自身も一番好きな曲だという「ALFIE」がかかりました。この曲には数多のバージョンがありますが、おそらく最も多くの人から親しまれているのは、ディオンヌ・ワーウィックのヴォーカルによるものでしょう。
件のラジオ番組で流れたのもディオンヌ・ワーウィック盤でした。
私にとってバート・バカラックの音楽はかなり大きなウェイトを占めていて、フランスにはフランシス・レイやピエル・バルーの存在が、そしてアメリカにはバート・バカラックという存在が、個人的に音楽のとっても甘美な部分を教えてくれた教師のように大きく影響しています。
さて、亡くなったハル・デヴィッドの詞についてなんですが、もちろん大変素晴らしいもので、たくさんの音楽的な詞を残しています。
彼の詞は譜割に特徴があって、音符と言葉の関係が独特のリズムを作り出し、それが耳に引っかかって気持ちがいいんですよね。普通英語の詞だと一つの音符に一つの単語、もしくは一音節を当てるものが定石ですが、ハル・デヴィッドの詞では単語の頭でいきなり区切っちゃったりするのです。でも切り方がセンスよく音楽的なので、サウンドをより引き立てます。音楽における詞とは、詩とは別物なのだなと改めて感じます。
ちなみに先に取り上げた「ALFIE」は珍しく詞先だったそうで、ちょっと系統が違うようですが。
でもバカラックはバカラックで、字余りであろうが、8小節に収まらなければそれはそれで普通のポップスならありえないような不思議な小節数のメロディを書いてしまう人です。時には小節ごとに拍が変わってしまったりね。それでもまったく音楽的に破綻しないどころか、むしろそれを大きな魅力にしてしまえるところがバカラックの素晴らしいところです。
それにしても、このバート・バカラックとハル・デヴィッドのゴールデン・コンビのように、 ロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムズ 、 中村八大と永六輔等々、挙げていくときりがないほど作曲家と作詞家の名コンビというものが存在します。それだけ作曲家にとって信頼できる作詞家の存在は大きいのかもしれませんね。
永六輔と中村八大と坂本九は名前に含まれる数字をとって、六八九トリオなんて呼ばれて数々のヒット曲を世に送り出していたりします。
おっと、どんどん取り留めが無くなる一方なのでこのへんにしておきましょう。
そうそう。あの日は、不意にラジオから流れてきた曲を途中で止めるのが何となくもったいない気がして、もう家に着きそうだったのにちょっとだけ遠回りすることにしたのです。
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投稿者 | スレッド |
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dj_beast | 投稿日時: 2012-12-11 22:27 更新日時: 2012-12-11 22:27 |
ガレバンジャンキー 登録日: 2004-2-12 居住地: 荒川二ノ3のジャージの着こなしが尋常じゃない件 投稿数: 2985 |
Re[3]: dj_beastさんへ ガラクタ通信 その1 記憶があいまいなんじゃなくてもしかしたら無意識に修正されてるんじゃないかなー?渋谷系はかなり意味を"曲解"されてったから〜!
記憶だけで話しますけど、元々はボビーブラウンが日本で唯一HMV渋谷店だけで爆発的に売れたことを呼んだ業界用語でしたよ。北新宿のミュージシャン先導型インディーズ村に対して、外資系型の渋谷オルタナティブってのが判りやすかったから。 ・海外で売れ"る"物は日本でも売れる(それまでは基本、売れ"た"もの) ・店頭ポップっていうコミュニケーション ・CDのアーカイブ的側面(過去のものも等価) こんな意味合いが重要な「文化」であって、Hip-Hopダンスが学習指導要綱に組み込まれるような流れの源こそが「渋谷系」だったと思います。 ソフトロックはもちろんイージーリスニングや映画音楽の再評価ってのはHip-Hopのニュースクール的な流れからの必然でした。 それがいつのまにか、渋谷というにはほとんど西麻布なJ-Waveなども絡んできて、文化ではなく宣伝キーワードになってった印象です。「J-Pop」って呼称が1つの文化を殺したとさえ思っています!まぁ、1回死んでよかったって見方もできるけど〜。 HMVからマンハッタンレコーズに繋がるような意味合いで自分も「渋谷系」って言葉使いますが、決して恥ずべき言葉じゃないと思います!(*゚・゚) |
返信 | 投稿者 | 投稿日時 |
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Re[4]: dj_beastさんへ ガラクタ通信 その1 | SCRAPS | 2012-12-12 12:48 |
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