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zizi さんの日記

 
2012
8月 3
(金)
06:10
zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話
本文
yuuichikさんがアップされた「水の空に眠る」
http://gbuc.net/modules/myalbum/photo.php?lid=14941&cid=44
 
の中で記された、寛太となぎこの物語...この設定を読んで、ちょっと妄想が
止まらなくなって来ました。終戦記念日も近い事ですし、せっかくなので
平和を考える機会になれば...とのこじつけで連載小説的なものを始めて
行きたいと思います。完全に思い付きですので細かい突っ込みはナシで(笑)。
尚、この物語はフィクションであり、登場する人物や団体の名称等は実在のもの
とは一切関係ありません...もしも不快は思いをされる方がいらっしゃいましたら...
クレームも出来ればPMにてお願いします(何だよそれ)。それでは始めます...

主な登場人物(yuuichikさんコピペすみません)

簡寛太 海軍航空隊に所属する特攻隊員
なぎこ 航空隊のある町の花街にいた美しい娘「なぎこ」
じじ 彼女たちを束ねる怪しい料亭「黒猫館」のあるじ

もしかしたら今後登場するかもしれない人物
(しないかもしれません)

「なぎこ」と同じ花街で働く美しい娘として、
声の美しい、恥ずかしがり屋の「いさこ」。
おきゃんで元気、だけど寂しがり屋の「まここ」。
「黒猫館」常連客の「ぽとまん」その他。
なぞの占い師「ぴい」。
正義の流しのギター弾き「くう」。
酒場の皮肉屋の主人「海老ば」。

クレームも出来ればPMにて...
あと悪役モデルになっても良いという方いらっしゃいましたら
御一方下さい(いませんよね)
 
 
 
「水の空に眠る」

これは太平洋戦争末期の、海軍航空隊に所属する「簡寛太」特攻隊員と、
(寛太は「〜っす」と話すことから、「かん・かんだーす」と呼ばれていた)
航空隊のある町の花街にいた美しい娘「なぎこ」との、美しくも悲しい愛の物語...
 
第一話 寛太の出撃
 
1945年4月
 
九州の海軍航空隊基地から沖縄方面を目指し早朝飛び立った
簡寛太の編隊は、大隈海峡上空にさしかっていた。
 
「雪風だ...」
 
寛太は沖縄へ向けて出撃した最後の連合艦隊を追い越して行く際に
旗艦「大和」よりも随伴する駆逐艦,「雪風」の姿を眼下に眺めながら、
一人つぶやいていた。特攻機の一搭乗員には作戦全体の概要を知らされる
事も無く、この艦隊を待つ過酷な運命を知る由も無い寛太はその幸運艦を
見た事で何故か根拠の無い安堵感を覚えていた。
注1 )
 
そのせいか、任務に集中しようと思いつつどうしても昨夜の
料亭「黒猫館」におけるなぎことの最後の夜が頭から離れなかった...
 
なぎこさんに自分で作った曲を歌ったんだっけ。
今も彼女の声が耳に残る...
 
「素敵な歌ね。誰の曲?」
「自分で創ったっス」
「ホント!?とってもいい歌。基地の皆さんにも聴かせているんですか?」
「いや、だめっス。敵性語とやらを含んでるんで、人前では歌えないっス」
「そうか...何でも好きな曲を歌える時代が来るといいのに...」
「...そうッスね...」
「でも今夜、本当に泊まっていけるの?」
「ええ、先ほど店の主が基地指令には自分が話付けてるから、出撃までに間に合えば
 いいからゆっくりしていってよかバイって...」
「ふふ。あの人なんか校長...あ、これ司令官殿のあだ名なの。皆言ってるんだけど...
 ナイショにしてて下さいね。その司令官殿と何か通じてんのよね...色々お互いに便宜図ったり
 し合ってるみたい。」
「そうなんすか...実は何か怪しそうな人だと思ってたんスよ..」
「ね、さっきの曲、もう一回歌って」
「ええ、いいッスよ...」
 
その歌声を耳にしながら、なぎこはいつしか眠りについていた。
明日、寛太さんが基地を飛び立ったら私も死のう...そう思いながら...
 
翌朝目覚めたなぎこは、あたりを見回すがすでに寛太の姿は無く..
卓台の上に置かれた手紙を見つけたのだった。
 
 
「なぎこ様
 
私は本日○六○○(AM6時の事)に飛び立ちます。
任務の詳細を記す事は出来ませんが、もう生きて帰る事はありません。
おそらくわが国は負けるでしょう。しかしいつの日か必ずや立ち直り、
自由に好きな歌が歌える世の中が来ると信じています。
だから...私からの最後のお願いです。
なぎこさんは是非これからも生き抜いて下さい。
私の代わりにこれをお渡ししておきます。
 
寛太」
 
一緒に置かれたハーモニカを手に取り、慌てて玄関から外に出た。
その時、栄エンジンの発動機の音が近づいて来たかと思うとすぐに黒猫館の
上空を見事なバンクを描いて旋回するゼロ戦の姿が見えた。
ゼロ戦は三回の周回を終えると、サヨウナラを言うかのように翼を振りながら
南方の空へ飛び去って行った。
それは寛太から「なぎこ」への精一杯の別れの「あいさつ」だった...
 
なぎこは寛太の気持ちを知り、
花街の匂橋から、ゼロ戦が飛び行く空を見送ったあと、
川へ飛び込み、沈みゆく水の中からもう一度、
「かんだーす」の空をいつまでも見上げていた。
その時の「なぎこ」の目が見た「水の空」・・・。
 
続く。
 
エンディングテーマはこちらをお聴き下さい。
yuuichikさんの「水の空に眠る」

http://gbuc.net/modules/myalbum/photo.php?lid=14941&cid=44

コピペ箇所多数あり本当に申し訳ありません...

注1 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%92%8C_(%E6%88%A6%E8%89%A6)
寛太の隊の出撃は天一号作戦の一環としての出撃で、戦艦大和の最後の出撃と同日であったとの設定です。

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投稿者 スレッド
kimux
投稿日時: 2012-9-10 0:41  更新日時: 2012-9-10 0:41
登録日: 2004-2-11
居住地: 地球
投稿数: 6944
 Re: zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話
誤:「ええ、先ほど店の主が基地指令には自分が話付けてるから
正:「ええ、先ほど店の主が基地司令には自分が話付けてるから

返信 投稿者 投稿日時
 Re[2]: kimuxさんへ zizi 2012-9-10 20:37

投稿者 スレッド
ゲスト
投稿日時: 2012-8-5 19:03  更新日時: 2012-8-5 19:03
 Re: zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話
ん?焼肉屋さん?しかも酒場に??
誰だろw
ま、いいか。

子供の頃、おばあちゃんから戦争の頃の話を聞くのが好きでした。
悲惨なことばかりじゃなくて、今だから笑える話とかも。

これはあれですね。
ストーリーが完成したらアニメ化しちゃったりなんかして。
んでもってBGMはモチロン我々でw

返信 投稿者 投稿日時
 海老ばさん> zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話 yuuichik 2012-8-5 19:45
    yuuichik さんへ zizi 2012-8-7 5:38
 Re[2]: おっぱいパン さんへ zizi 2012-8-7 5:35

投稿者 スレッド
投稿日時: 2012-8-4 22:07  更新日時: 2012-8-4 22:07
ドラえもん
登録日: 2006-11-11
居住地:
投稿数: 1270
 Re: zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話
ちょw

いや、怒りませんw
怒りませんが、これはないww
ziziさんと校長の妄想力に完全にやられてしまいましたwww

現実のわたくしは、見た目はオバハン、言動はオッサンという評をよくいただくのでして、この「なぎこ」、ほかならぬ自分が下敷きになってるらしいことに気付いた瞬間、大爆笑でした。すみません、なんだか本来の楽しみ方と違いますね。
こういう清楚で可憐で一途な感じは、男性の理想の女性像なのかもしれませんね。とはいえそれが自分に重ねられると、中身がオッサンなだけに居心地が悪くてたまりませんが、面白いのでもっと続けてください。
といってもこれで死んじゃうのか、そうか。

軍ネタにお詳しいziziさんならではの戦中の物語、楽しみにしてます。

返信 投稿者 投稿日時
 Re[2]: 凪さんへ zizi 2012-8-4 22:50

投稿者 スレッド
kankan
投稿日時: 2012-8-3 22:39  更新日時: 2012-8-3 22:39
TheKanders
登録日: 2008-1-14
居住地:
投稿数: 2002
 Re: zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話
あぁあ。やっちまいましたね。
校長が、自分への返信でなんやこれって、ストーリー書いて、
あぁあ、校長、あの人が怒っても、知らんっすよ。
って、返そうかとかおもいましたが、それを、ziziさん、さらに膨らませちゃって。しかも登場人物増えてるし。

ところで、作家および監督であるziziさんに訊くっすが、
なぎこは、一命をとりとめ、いろんな恋愛、結婚を経て、しあわせになるのでしょうか。
一方、寛太は、ゼロ戦で出撃して、死んでしまうのでしょうか。
これで、出番はなし?

自分、生まれたときから、仏壇の上に、太平洋戦争で死んだ叔父の写真が飾ってありました。

いま、思うです。こんな戦争で死にたくない。国のために死ぬなんて冗談じゃない。でも、愛する人々のためなら、死ねるかもしれない。寛太は、生きて帰るのだ。
例え、敵陣につっこんだとしても。寛太は死なない。
その辺、主人公なんだから、カッコよく演出してください。

[マネージャーから耳打ち]
えっ?何よ?ちょっと待っててください。
ブツブツブツ。台本、2話3話には出番ないって?フラッシュバックは?
ブツブツブツ。それもないの。だって、レギュラーじゃないの。
ブツブツブツ。そうなの?なんか、「冬のソナタ」のペ・ヨンジュンみたいにさ。記憶喪失したって設定で、4話目ぐらいから差し込めないの?
ブツブツブツ。何?視聴率次第?何?監督のノリ次第?うーん。

すみません。zizi監督、今夜、飲みに行きましょう。

返信 投稿者 投稿日時
 Re[2]: kankan さんへ zizi 2012-8-4 22:36

投稿者 スレッド
yuuichik
投稿日時: 2012-8-3 8:01  更新日時: 2012-8-3 8:01
校長
登録日: 2004-2-16
居住地:
投稿数: 2404
 Re: zizi通信 04 「水の空に眠る」第一話
おぉ! これは・・・素晴らしい!
予想以上の超大作の予感♪

なぎこ・・・ぜひ一命を取り留めてあげたいです。

つづき、楽しみにしています。

長距離通勤途中、iPadより記す yuuichik

返信 投稿者 投稿日時
 Re[2]: 校長先生へ zizi 2012-8-4 22:29
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