1:GarageBandの使い方(?)について教えてください。 S*andburg 01/02 20:37 突然で申し訳ありません。 GarageBand使用歴2年以上にもかかわらず、いまだにわからないことだらけで困っております。 本当は自力で調べなきゃいけない、ということは重々承知しているのですが、どう調べて良いのかがわからず、こちらを頼ることに致しました。 諸先輩方のお知恵を拝借できれば幸甚です。 とりあえず、今の所わからなくてにっちもさっちもいってない点は以下の3つです。 1.「オートフィルタ」の右の鉛筆みたいなマークのボタンを押すと別窓で開く詳細設定の画面の「スピード」スライダを一番右(速)に持っていくと「DC」と出るのですが、これはどういう意味(何かの略)なのでしょうか?(「ダ・カーポ」・・・ではないですよね?) 2. Jam Packを購入したところ、同梱のPDFファイルにドラムキットのサウンド構成として「キーボードのどこに何の音が割り振られているか」表があったのですが、GarageBandのドラムキットの各Kitに対してこういう表はありますでしょうか? もしあるとしたら、どこにあるのでしょうか? 一応ソフトの中は見てみたのですがそれらしきものが見つけられず、また、ネットで調べようにもどうやって調べて良いのかがわかりません。 「何の音が割り振られているか」表の正式名称など、調べ方やそのヒントだけでも良いので、教えていただけると助かります。 3. 「AU PeakLimiter」の詳細設定画面にある「limiting amount」というのはどのくらい圧縮されているのかを見る棒グラフ的グラフィックであって、いじれるものではない、という認識で合ってますでしょうか? 『Mac Fan GarageBand'08 マスターブック』には「リミッターの抑制する量を設定します。」とあるので、たとえばコンプレッサーの「しきい値」や「圧縮比」のようにいじれるものなのかな?と思ったのですが。 (ついでにAU PeakLimiterの使い方も教えていただけると助かるです。) あ。ちなみに、私が使用しているのはGarageBand '08です。(Mac本体が古いものなので、iLife'08を購入し、その中のGarageBand '08を現在使用しています。Macを買うとデフォルトで入っているという噂のモノではありません。)また、本体はデュアル1GHZ PowerPC G4(+ Mac OS X 10.4.11)を使用しています。 こんなことでスレッドをたててしまったり、ご面倒をおかけしてしまったりと本当に申し訳ないのですが、もしよろしければご教示下さいませ。 よろしくお願い申し上げます。 m(_ _)m 2:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 dj_beast 01/04 20:41 あけおめでーす! 1)「DC」はたぶん「ダイレクトコントロール」の略でしょう。 そもそもオートフィルターの「オート」とはLFOのことですから、 DCにすれば周期性ゼロの単なる「フィルター」になります。 つまりLFOを通さないVCFそのもの。 1つ上の「モード」はLFOの波形を3通り選べるということ ですから当然DCにした場合は無効になりますが、それ以外の 上3つのパラメータで積極的なトーンコントロールが可能っす。 DCは攻めた音作りに最適な抜群にキレのいい発振すら可能な EQと考えるのがイイと思います。 2)基本、GM規格(General MIDI)に沿ってるみたいです。 音色によって多少違いがあるのは、皆さん多少不便な想いをしながら も何となく使っちゃってしまってるんじゃないでしょーか。じつは ガレバンに特化した表をどこかで見たことありますけど、なんか 役に立たなかったです。w General MIDIの詳細はWikipediaでどうぞ。 3)基本的な理解はしてる想定で書きますね。 まず AU Peak Limiter では「しきい値」の設定はできません。 そのかわりに「プリゲイン」を使って実質的なしきい値を決めます。 「圧縮比」の設定もできません。ただこれはリミッターにはよくある ことで基本「20:1」などに固定されていることが多いです。 AU Peak Limiter の場合はメーターを見る限り「無限大:1」と 考えてOK。アタックやリリースはコンプと同様です。 で、実際の使い方ですが、まずアタック最小、リリース最大にして お察しの通りの棒グラフ的グラフィックのようなメーターの振れ方が ほどよく動くようにプリゲイン値を設定し、アタックやリリースで 不自然さをなくしていくというのが基本です。まったくメーターが 振れない場合はしきい値を下回っている(つまりスルーされている) ことになります。 なのですが、えーっと、自分個人としてはリミッターとして使うのは ぶっちゃけNGと思います。あくまでも入力信号がオーバーしないように アッテネーター的に使うために特化されていると思います。はやい話、 マスタートラックや録音済みトラックに挟むには効き過ぎるんですね。 不自然な音響を狙うのだとしても「AUDynamicProcessor」を使う 方がキレが出て効果的。ただそれと比べると若干ソフトクリップした音が 特徴なのでその狙いで使う分には苦労しがいがあるとは思います。 3:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 S*andburg 01/08 22:24 ことよろでーす!(←真似てみた) 長文の質問の読破のみならず、1つ1つに対してとっても丁寧にお答えいただき、本当にありがとうございます。 <m(_ _)m> 1)オートフィルタの「DC」について 「ダイレクトコントロール」の略で「モード」の周期性を無効(手動)にするもの。だから、聴いた感じ何が起こっているのかわからなかったのですね。謎が解けました。 「ダイレクトコントロール」と言われると、何となく外部機器でコントロールする系の想像をしてしまうのですが・・・。 因みにそういうコトもできたりするのでしょうか? 復唱になりますが、スピードを「DC」にする場合、周期性がなくなるのでそれを司る「モード」も無効になる、けれども、他の「フリケンシー」「レゾナンス」「インテンシティ」をいじることで色々な効果が起きる。 ということは、逆に、その3つのパラメータをいじることで、たとえば ・8小節1サイクルのUp & Downだけれども、Upが6小節目にくる(ゆっくり音が上がっていって、少し早めに消えていく) というようなコトや、 ・前奏の24小節は8小節単位でUp & Down、以降は32小節単位でUp、 というようなコトもできそうですね。 実は、上の後者については先日UPした曲で試したのですが、「32小節」サイクルの始まりが25小節目にならなくて(曲の頭から換算されているっぽかったです)色々試したのですが力及ばず、結局32小節サイクルは諦めて「16小節サイクルのUp & Down+不要な所に音を置かない」で決着をつけてしまったのです。 そんな場合の解決法になりそうですね。 あ。そういえば、主人が「周期性をOFFにするのであれば、『DC』には「Direct Current(直流)」の意味もあるかも、と呟いていました。なんだかよくわからないですがもしかすると何かの参考になるかもと思い、蛇足ながら追記致します。 2)ドラムキットの音源について やはり明確な表はないのですね。 実は以前主人に色々調べてもらって「ドラム・セット一覧表 SC-88ドラム・セット」表というものをいただいたのですが、この表で空欄となっている所に音が入っていた(GB開発者側で配慮して入れてくれたカスタム設定?)ので、もうちょっとバッチリ適合する表があればいいなぁ、と思った次第です。 表がないのはちょっと残念ですが、それならば妄想OK、ということなので(←コラッ)、安心しました。 3)AU PeakLimiterについて ぶっちゃけ、今の私は「基本的な理解」どころか「本で読んだコトがなんとなく頭から漏れ出ている」ような状態です。たとえるなら、ルールブックだけを読んで野球をしようとしているもののルールブックの内容が頭に入らない、そんな感じです。 「リミッター」と「コンプレッサー」に関して言えば似た系統のものらしいとか、その程度の知識しか理解できなくて。ならば、耳で確かめようとパラメータを色々いじってみたのですが音の違いが全然わからなくて。なので、まず基本的にできることとできないこと(limiting amountは単なるインジケータ的なモノなのか、それともいじれるモノなのか)、そして基準となる基本設定だけでも知っておこう、と思った次第です。 それがわかればそれを基準にパラメータをいじることで変化がわかりそうな気がするので。 基本的な説明から実際の使い方、所感まで事細かに教えていただき、ありがとうございます! 「AU DynamicProcessor」は詳細設定画面の見た目の難しさに全く手を付けていませんが(汗)、少しずつ慣れていこうと思います。 GBUC内ではおそらく1、2位を争う落ちこぼれであろうと自負しておりますが、そんな落ちこぼれにもよくわかる解説、本ッ当に助かります。 また何か解決できない不明点が出たら、こちらで質問するかもしれません。 その時にはまたよろしくお願い申し上げます。<m(_ _)m> 本当に、本当に、ありがとうございました。 (でもって、長文・乱文になってしまってゴメンナサイです・・・) 4:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 dj_beast 01/09 12:24 >ルールブックだけを読んで野球をしようとしているもののルールブックの内容が頭に入らない、そんな感じです くぅー。 そのマネジャー体質たまんないっす!きゅんきゅん!! とりあえず役に立ったようで安心しました〜 せっかくなんで少しだけフォロー ■ >外部機器でコントロールできそう その考え方、むちゃくちゃ正しいですッ! ジョイスティックとかカオスパッドとかボコーダーとかホントに いろいろあります。DJミキサーもそうっすよ。DJがカラダを くねっとしてるときはだいたいフィルターをゆっくり廻してます。w 挙げた例って全部「手動」ですよね?w これじつは当然で、LFOがやってることって機械のくせに1分間に 2周期からせいぜい1秒間に20回程度の周期なんですよ。 ファミコンのなんたら名人だったら余裕でクリアです。 なので「DC」にしてガレバンのオートメーションで手書きするって そういうこともできますよ。ま、面倒ですけどw ■ 「直流」は、自分も迷いました。正解はたぶん Current の方すね。 ま、同じ意味ということで〜 ■ コンプ/リミッターは、言葉を聞く限りは理解されてると思いますよ。 圧縮比の違いだけで同じモノです。 ■ AU DynamicProcessor はコンプにエキスパンダーと言われる ものが付いてるんです。だからしきい値の設定が2つあって、見た目 的にも判りにくいんですよね。自分も理解するのに3年掛かりました〜w ■ コンプ/リミッター使いこなすと、できることはホントに多岐に 渡ります。参考までに思いつく限り列挙してみると、 ・ピークを抑える(過大入出力を防ぐ) ・聞きやすくする(音の粒をそろえる)※上のと同じですがしきい値が違います ・迫力を出す(パンチを与える=ADSRのデフォルメ)※アタックを遅くします ・サスティンを作る※リードギタリストに必須 ・音圧を強調する(波形を煉瓦みたいにする) ・ノリを変える(アタック)※音の重さをイジる感覚です〜 ・ノリを変える(リリース) ・音を前に出す=艶を出す(サチり=倍音成分の強調)※高いハードウェアのウリになってます ・歪みをつくる(コンプディストーション)※波形をパルス波に近づけます ・歪みをつくる(ソフトクリップ)※最近の流行。しきい値からの圧縮比率をゆるやかなカーブにしてパルス波になるのを防ぐ ・透明感を出す(リバーブ的な効果)※コンプの方式の違いでこういうニュアンスも出てきます みたいな感じだと思うんですが、ガレバンのコンプでできることは たぶん上4つか5つだけです。ピークリミッターは1つか2つだけ。 どれも判りにくいうえ、楽器によってはぜんぜん判らないものも多い ので「インジケータをしっかりニラんで」感じていくしかないっすね〜 5:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 kimux 01/09 18:36 > なので「DC」にしてガレバンのオートメーションで手書きするって 試してみると、「スピード」をオートメーションの対象にできますが、 スピードのスライド位置を変化させることしかできませんでした。 周波数をダイレクトにコントールはできないみたいです。 つまり DC は、ダイレクトカレント(直流)、周波数ゼロってことでは ないかと思います。 6:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 dj_beast 01/09 19:15 ごめん。 平易に書こうとして余計わかりにくくなっちゃったですね。 ガレバンのオートメーションの対象にするのは 「カットオフフリーケンシー」です!!! 周波数をコントロールするのはあくまでもその部分で、 LFOは外部から「カットオフフリーケンシー」を周期的に変化させて るってだけなんです。だから手書きするならスピードはDCのままにします〜 で、レゾナンスをかなり高く(発振するより低いギリギリの値あたりに)すると ギターのワウペダルを手書きでオートメーションすることも可能です。 VOXよりクライベイビーの方がミャオッっていいますよね? あれはクライベイビーの方がレゾナンス設定が高いからなんです。 7:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 kimux 01/09 22:07 なるほどなるほど。 (カットオフ)「フリケンシー」をオートメーションに追加して、 グラフに描いた通りのワウワウ効果を出せました! 「スピード」は DC でもいいですが、他の位置(速さ)でも、両者を 合わせた効果が生まれるみたいです。 8:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 dj_beast 01/10 13:08 よかったー 自分で試してなかったので〜www てゆーかじつはあたりまえのことで、 アナログシンセのVCFも、ギターのワウペダルも、 ただのローパスフィルターなんですよ。 ヴォルテージ(V)・コントロールド(C)・(ローパス)フィルター(F)です。 低い音だけを濾過するしきい値を、電圧で決定する、音質制御システム。 足でコントロールすればワウ。 LFOでコントロールすればオートフィルター。 LFOの波形を選べるというのは ワウペダルの踏み加減の力の入れ具合をグラフ化したようなモノっす。 レゾナンスっていうのはしきい値のデフォルメに当たります。 で、電圧を変化させることさえできれば何で制御してもいいので いろんな外部システムがあったりするというわけです。 もちろん用途によってベストな電子パーツが変わってくるので そういう差はあると思いますし、音圧のあるジャンルになるほど レゾナンスを高く設定するという傾向があってキレ味がイイとか 好む傾向があったりって違いはありますが、本質は全部同じ。 ちなみに「オートワウ」っていうのはアナログシンセでいうと トリガーでVCFを開いてるってことになります〜 9:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 kimux 01/10 14:26 引用:
と言い切ってしまうのは、ちょっと誤解を招くと思います。 ローパス(高い音を捨てて、低い音だけを通過させる)だけじゃなくて、 バンドパス(指定した周波数の周りだけを通過させる)とか、 ハイパス(高い音だけを通過させる)といったフィルタもあります。 特にバンドパスフィルタは重要かと。 こんなページがありました。 Garagers.Net - GarageBand Tips ガレバンエフェクト大解剖(3) http://www.garagers.net/tips.php?story=10 10:Re: GarageBandの使い方(?)について教えてください。 dj_beast 01/10 15:03 ははは。絶対、そこにクチはさんでくると思ってました〜w このページははじめてみましたけど、書いてることまったく正しいので 自分みたいなただの経験からでたらめに言葉を放出するようなのよりも ぜんぜん信頼できます。なので、そのページを教科書にしてから、自分の 「おれ理論」w を聞いてもらうと「より役に立つ」と思います。 どういうことかというと、この場合。 本当はフィルターにはローパスフィルターとハイパスフィルターがあるのに 自分はまるでローパスフィルターしかないように書いてるってコトです。 ※バンドパスフィルターってのはその組み合わせです。 なぜ、あえてハイパスフィルターを無視したかというと、それは話の 趣旨から少しだけ外れちゃうからです。判りにくくなると思ったんです。 それが1点。 もう1つは、ハイパスフィルターって音楽制作の上では、なんていうか 音の「経済性」みたいな部分のモノでしかなく、実際にmp3にするとき じつは誰しもが使ってるモノなんですが、楽器の音に使う場合、ラジオ ボイスをつくるときくらいしか役に立たないんです。 なんでかというと、端的に言って「実音を削っちゃう」からです。 ギターの5弦開放を弾いたとします。 出てくる実音は110Hz。 しかし莫大な倍音が出てきて、その楽器固有の音を鳴らします。 このときローパスフィルターを掛ければ、その楽器の個性は削るのですが 音楽としての要素は、たぶん演奏者的に過不足なく伝えることができるはず。 でもハイパスフィルターってのは、実音を削っていって意図と違う空気感 のようなノイズだけが残っていく方向に向かうと思います。 もちろんそれを面白いと思うのもミュージシャンですし、ぜんぜんアリ なんですけど音楽的にはなんちゅーかやっぱ一般性の低いモノになっちゃう んですね。だから目をつぶって単純化しました。 で、バンドパスってのはその欠点をなくすためローパスフィルターも一緒に 動かせば良いんじゃないかってコトででてきたものです。 どういうことかというと、2つの濾過を通すことで、イヤな感じを取り除け るんじゃないかってことなんです。それは、まるで遠くで鳴っている音、です。 これは使える。そういうことだと思います。 で、この折衷ってのは録音物を作る場合に、最終的には経済性こそがじつは もっとも大切、って部分でとても有効に使える考え方だ。ということに なるのだと思います。 富田勲のうしろで写ってるようなモジュールシンセには もちろんハイパスフィルターが付いています。 でも一般的なアナログシンセサイザーは すべてローパスフィルターしか付いていません。 そのわけはこういうコトなのです。 |